この双子都市ソーンでは様々な“物語”が起きています。
それは、世界の命運に関わるような冒険かも知れませんし、何の変哲もない日常での出来事かも知れません。
それぞれの物語は無関係なのかも知れませんし、密接に関係しているかも知れません。
間違い無いのは、それらの出来事には様々な人達が関わり合う事で、一つの物語として紡がれると言う事です。

ここに記されるのはそれらの物語の始まりに過ぎず、その結末はまだ何も決まっておりません。
どんな物語に紡がれるかは、物語に関わる“この世界の住人達”次第です。





ここにはこの世界での日常で起きた何気ない出来事が表示されます。
こちらの内容は「不定期」に「日々」更新されます。


時間 昼間 場所 エルディカ 登場人物 ネオーマ
ちょっとした噂で、医薬品の需要が高まる、という話を聞いていたネオーマだったが、どうやらガセだったようだ。 彼は買い占めた傷薬や包帯を売りさばくために、怪我人を探してエルディカにもぐることにした……。

時間 早朝夜 場所 西側・港 登場人物 シェック
鬼人種の魚料理人シェックの朝は早い。 港に行って戻ってくる漁船をいちはやく覗くためだ。 もちろん、この頭越しのツバつけは漁業組合に怒られたことも一度や二度ではない……。 「気をつけよう」 見つからないように!

時間 深夜 場所 城外の街外れ 登場人物 ヒルデガルト・リーデルシュタイン
歩行に難のあるヒルデガルト・リーデルシュタインは、普段は大蜘蛛のテオに乗って移動する。 大蜘蛛は魔獣であり、まるでヒルデガルドは蜘蛛にさらわれているようにも見られてしまう。 だから彼女は人目につかない深夜に散歩をするのだ。

時間 場所 職人街 登場人物 ボルブ・ボルドリック・ボロボレイト
武具装飾職人であるボルブ・ボルドリック・ボロボレイトは、渡された甲冑に装飾を付ける仕事に没頭する。 「こだわるのはいいけどなぁ」 やたら細かく描かれた指示書に、彼は顔をしかめた。

時間 夕方 場所 城外の街外れ 登場人物 シュネーバル
「ちぇ」と、シュネーバルは舌打ちする。 彼はつまらなそうに片眼鏡を上げ、あの女から受け取っていた銀貨の袋を興味なさげに道に投げ捨てた。せっかく彼が盗み出した火薬は不発に終わったらしい。 「ま、作り方は見せてもらったしね」 彼は夕暮れに消えた。

時間 場所 軍事拠点 登場人物 ガルム・ウォレス
ある盗賊が、双子都市を爆破しその混乱に乗じる計画を立てていたらしい。 それは警邏を担当する者、あるいは街を愛する者たちの手で未然に防がれた。 部下からの報告をまとめながら、“番犬”ガルム・ウォレスは初夏の空を見上げるのだった。

時間 場所 貴族街 登場人物 ヤエ
ウォレス家のメイド・ヤエは義足に油を差すと、主人であるエレナ・ウォレスのための水槽に水を張り直した。 上水道から流れ水を引き込めば楽になるのだが、ヤエはそれを拒否した。 邸内の井戸の方が安全だと考えたのだ。 そしてそれはおそらく正しい。

時間 深夜 場所 城外の街外れ 登場人物 ヴォル
たくらみはすべて失敗した。 “灰色鼬”は、しかし官憲の手を逃れ這う這うの体でソーンから脱出しようとする。 爆薬で都市を火の海にしようとした盗賊・灰色鼬。 「よぉ」 その目の前に、すい、と一人のもじゃもじゃ頭が立ちふさがり、長剣を抜いた……。

時間 夜間 場所 酒場・宵闇の華亭 登場人物 ムツラ/ アラワク/ チノ
頭を抱えるムツラに、アラワクはそっと一杯の酒を出した。 「大丈夫ですよ。ムツラ様」 「あんたは“灰色鼬”がどんな奴か知らないから呑気でいられるんだ」と、ムツラ。 チノは酒樽の上で手をひらひらした。 「ヴォルなら大丈夫さ。剣で遅れは取るまいよ」

時間 夜間 場所 裏町 登場人物 ライル・クロイツァー/ ルイ=シャルル・ド・ポラリス=ヘカテリオ
ライル・クロイツァーとルイ=シャルル・ド・ポラリス=ヘカテリオは、手勢と共に“善意の市民”から通報のあった地下下水道の一角に急いだ。 「油断するな」 ライルは部下たちに言い、ルイは勢い込んで駆けた。 「御用改めである!」

時間 昼間 場所 南側・港 登場人物 エミリー
商船の出入りする港に、エミリーはふわふわのパンを持ち込んだ。 露店で売るつもりだったのだが、さっぱり買い手がつかない。 長い航海に向かおうとする船乗りは、もっと保存のきく焼しめたパンを求めたようだった。

時間 場所 エルディカ 登場人物 ルルバ
エルディカ探索者ルルバは、夜の探索行を打ち切ってソーンに帰還した。 本当はもう数日もぐるつもりだったのだが。「困った奴らだっちゃ」 彼女は文句たらたらだが、彼女に続く仲間たちはぐったりする。 仲間がついて来れなかったのだ。

時間 夜間 場所 裏町 登場人物 ヴェックマン/ シェルク・ウェスティン/ ヴォル
「あぁ、確かに来たよ」 情報屋ヴェックマンは、浪人ヴォルにこともなげに答えた。 「あの“灰色鼬”さ」 「そいつはどこに?!」 シェルクが思わずヴェックマンの胸倉をつかんで、ヴォルはそれを制して聞いた。 「いくらだい?」 ヴェックマンはにぃと笑う。

時間 夜間 場所 裏町 登場人物 ノワ/ ヴァネッサ
双子都市の地下には古い帝国時代からの下水道が巡っている。それらは複雑で、すべてを記した地図はもはや残っていない。 「ふん」と、ノワは鼻を鳴らす。 「あれは爆薬よ。鉱山を吹っ飛ばしたのと同じ」ヴァネッサは陰に身をひそめながら、積み上げられた樽を指差した。

時間 夕方 場所 城外の街外れ 登場人物 ハノワリ
昼の市場を冷やかしたハノワリは、日が落ち始めるのと同時に住処のある街外れに戻る。 途中、彼は見覚えのある女とすれ違った。 オルオラで見た女だ。確か樹法と黒色火薬を併せた爆発物の研究をしていた。 ハノワリは嫌な予感に杖を握り直す。

時間 場所 酒場・一角獣の森亭 登場人物 ルイ=シャルル・ド・ポラリス=ヘカテリオ
ルイ=シャルル・ド・ポラリス=ヘカテリオは何杯目かの水を飲み干した。 「旦那!」 優雅な上流酒場には似つかわしくない町人の男が駆け込んでくる。 「盗人と斬り合ったってアリーナの女剣士を見つけました!」 「でかした!」 彼は立ち上がった。

時間 場所 桜花広場 登場人物 ルシェン
「ギェーン」 いつものように広場に露店を出そうと歩いていたルシェンの肩で、とつぜんミケが鳴いた。 フードつきマントを被った長身の男とすれ違った時だ。 ミケがじっとそいつを見ている。ルシェンは男の後を尾けてみることにした…。

時間 深夜 場所 酒場・宵闇の華亭 登場人物 チノ/ ムツラ
酒場・宵闇の華亭で、酒の妖精チノは薄目を開けた。 「そうさ。背の高い男だった」 ムツラはぎくりとする。豊かな胸の前で上着をかき合わせた。 「何か言ってた?」 ムツラは声を潜める。 「木っ端みじんだって」 チノはしらふの目で答えた。

時間 場所 裏町 登場人物 ヴォル
浪人ヴォルは、裏町のはずれでようやく探していた男を見つけた。奥さんに捜索を頼まれていた元盗賊の飾り職人だ。 「……」 ヴォルは路地裏に転がる死体のそばにひざまずいた。 「やってくれるじゃねぇか」 浪人の眠そうな目に剣呑な光が宿る。

時間 夕方 場所 職人街 登場人物 キャンデロロ
キャンデロロはいつものように空き巣に入る。 この時間帯の職人街は、すでに職人たちが帰宅し火が落ちているところも多い。 彼女は悠々と忍び込んだが、ふと首を傾げた。どうやら誰かいるらしい。 キャンデロロはさっさと退散する。

時間 場所 アリーナ 登場人物 アリミナ
アリミナのゴーレムは、その破城槌のような腕を巨大な熊に打ち付けた。 異形の獣の大きさは7ミルを越えるが、その熊が吹き飛び、たちまち戦意を失う。 「続けますか?」 アリミナが振り返ると、彼女のゴーレムを侮った無礼な興行主は震え上がった。

時間 場所 裏町 登場人物 ミーシャ
「傷薬を売ってくれないかしら」 そう言ってきた女に、ミーシャは鼻をひくつかせた。血と、それから嗅ぎ慣れない匂い。火薬かしら? 「いくつ?」 ミーシャは気付かぬふりをした。 「高いよ?」 ふっかけられそうだったからだ。

時間 深夜 場所 貴族街 登場人物 イオナ・ロウグラ
イオナは不本意だった。 盗賊としての仕事は彼女にとって生きるすべだったが、決してよいこととは思っていない。しかしそうしなければ生きてこれなかったことも事実だ。 イオナは仲間が忍び込む後ろ姿を肩を落としながら見送った。

時間 場所 西側・港 登場人物 アキレァ
アキレァはその日上機嫌だった。 大好きな肉をしこたま平らげて、「どこに入ったの」と言われる腹をさすり夜道を歩く彼女は、港の倉庫でがちゃがちゃやる男どもに気付いた。盗人の類だろう。 「ふふん。腹ごなしだな」 アキレァは鼻歌交じりに腰の長剣を抜いた。

時間 夕方 場所 軍事拠点 登場人物 ガルム・ウォレス/ ライル・クロイツァー
番犬とあだ名されるガルムは、その名の通り鼻の効く男だった。 双子都市ソーンにただよう不穏な気配に、彼は騎士ライル・クロイツァーとともに警備を強化する決定を行った。

時間 場所 シドリア大聖堂 登場人物 ジャン・ジルベルト
ジャン・ジルベルトは手にした本をめくり、声を作って子供たちに読み聞かせた。 「その時でした。小僧さんが投げたお札が風に舞って、急に山が出来たのです…」 子供たちは固唾をのんで聞いている。 ちょろいものだ。

時間 場所 城外の街外れ 登場人物 カイル
まだ朝の早い時間だが、カイルは街外れに住んでいるいつも肉を仕入れている狩人のところにやってきた。 珍しい猪肉を手に入れて、カイルはメニューを考える。

時間 深夜 場所 城外の街外れ 登場人物 シュネーバル
シュネーバルは、盗み出した樽を二つ、女に引き渡した。 彼と彼のゴーレムがあれば、勝手知ったる軍事拠点から火薬を盗み出すなど造作もない。 「さぁ、これで」 シュネーバルはにこにこする。 「楽しくなるんだろう?」

時間 夜間 場所 城外の街外れ 登場人物 ブラックフォックス
ブラックフォックスは反射的に後ろに跳躍した。 尻尾でバランスを取って空中でとんぼを切ると、着地と同時に左の刀を抜いて前に疾走。対峙する大柄な鬼人種の男が、空を切った金棒を引き戻す。 暗殺を生業にすれば、恨みを買うこともあるのだ。

時間 夕方 場所 ゴルゴーナ図書館 登場人物 アーベン
アーベンはある遺跡で発見した樹紋の写しを手に取った。 紙に正確に写し取った樹文は、特定の樹法具を起動させることが出来るという。樹法使いでなくとも。 アーベンは、この奇妙で謎の多い図書館の開かずの扉の前に立った……。

時間 場所 桜花広場 登場人物 レノ
桜花広場にはいくつもの露店が出ている。レノは感覚の鋭い鼻をひくつかせ、露店売りの花屋に近づいた。 彼女は白くて香りの少ない蘭を数本選び、自分の服に飾るとにっこりする。 実に素敵だ!

時間 場所 住処 登場人物 リース
調毒師リースは、昨夜作った試薬の様子を見るために起き上がった。 残念! 成功していれば緑色のかびが生えているはずだったが、ガラスの皿の上には何もなく、リースはがっくりとうなだれた。

時間 深夜 場所 酒場・たぬき屋 登場人物 マリアンヌ・フィケ
娘を寝かしつけてから翌日のスープの仕込みを終えたマリアンヌ・フィケは、深夜にようやく床に就く。 隣のベッドでは娘が歯の一本抜けた口を開けて布団をはねのけており、彼女は微笑んで薄い布団をかけなおした。

時間 夜間 場所 裏町 登場人物 メノウ
「まずいぜ」 裏町組合の上役は、苦り切った顔で世話役の一人であるメノウに言った。 「灰色鼬を野放しにしておけねぇ。奴め、大店も会員ものべつ幕なしで、しかも血まみれの荒仕事だ」 メノウは顔をゆがめて黙り込む。 「メノウちゃんよ。この件、重くなるぜ」

時間 夕方 場所 オーリエル学院 登場人物 ルミア・バリシス/ エルルカ
素性を隠してオーリエル学院に通うルミア・バリシスは、一日のカリキュラムを終えてこきりと首を鳴らした。 さて、カフェで一杯やるか、というところで、同級生のエルルカに捕まる。 「一緒に帰らない?」 「あ、あー…はは…」 ルミアは冷や汗をかいた。

時間 昼間 場所 シドリア大聖堂 登場人物 アルトレーゼ
「私はキミたちに武術を教えますが」 聖騎士アルトレーゼは、武術を習おうとする子供たちに説明する。 「武術、強さ、地位…それはあくまで手段で、目的ではないことを忘れないでください」 彼女は青い目を伏せた。

時間 場所 住処 登場人物 エピリアーヌ
植物と会話する樹法使いであるエピリアーヌは、樹法研究院近くの自宅で鉢植えに朝日を当てるために外に出していた。 もし通行人がいたら、植物に話しかける彼女は、ずいぶんと奇妙に見えただろう。 果たして彼女の聞く植物の言葉が本当に植物のものなのかは分からないが。

時間 深夜 場所 酒場・宵闇の華亭 登場人物 リー/ ゲルマン・オフチーンニコフ
リーは一人、酒場・宵闇の華亭でちびちびとなめるように杯を傾けている。彼はいつも一人で、そんな彼を心配したのか、ゲルマン・オフチーンニコフが、この小柄な鬼人種に近づいた……。

時間 場所 六骨市場 登場人物 シル/ シヅキ
街の市場に薬を売りに来たシルは思わず一歩下がった。 「傷薬をいくつか買いたいのだが」 と、ぶっきらぼうに言う鬼人種の青年シヅキに(強面である以外は)落ち度はない。 単にシルは、男性がやや苦手だったのだ。ましてこんな仮面の大男は!

時間 夕方 場所 西側・港 登場人物 マグリア・A=ドラグ
マグリア・A=ドラグが、いつものようにのんびりと港を眺めて群衆観察を楽しんでいると、気の荒い船乗りにぶつかられた。 「気を付けろぃ!」 しゃがれ声で言う船乗りに、彼女は憤然と言い返した。

時間 昼間 場所 ラ・メル・ソーン 登場人物 ザクロ
ザクロは少し力を込めて、お客である女性の背中をもみほぐした。 焚き染めたお香の香りが汗のにおいと混じってむしろ心地いい。 「どうですか?」 彼女は苦心してその膂力を調整し、うっとりするお客に声をかけた。

時間 場所 貴族街 登場人物 ララ
盗賊ララは、朝の光の中を元気いっぱいに歩いていた。 晴れ晴れとした彼女の顔を見た人は、この純真無垢な少女が、まさか西側有名議員であるダルジェエリング家の金庫を荒らした帰りだとは思わないだろう……。

時間 深夜 場所 エルディカ亭 登場人物 ドクトル・ハニィマシュー/ アザミ
ドクトル・ハニィマシューは、護衛として雇ったアザミとともに、エルディカの帰路を急いでいた。 「キミが道を間違ったからじゃあないのかね! あたしは回診があるんだがね!」 「私は暇ですよぉ?」 出口は、遠い。

時間 夜間 場所 酒場・宵闇の華亭 登場人物 チノ
チノは酒樽の上で寝そべって高いびきだ。その彼女の脇で、長身の中年男が若い盗賊風の青年の肩を抱いてなにやら耳打ちしている。 中年男は寝ているチノの脇でこう言った。 「全部木っ端みじんさ」 彼らが出て行ったあと、チノは身を起こして目を細めた。

時間 夕方 場所 エルディカ 登場人物 サヤ
日没が近づき家路につき始める人々の流れとは反対に、サヤはエルディカに向かっていた。この間の探索行で見つけた鉱物のよりよいサンプルを探すためだ。さて前のような幸運があるといいけど!


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時間 昼間 場所 酒場・虎の鰭亭 登場人物 ルティン/ ヴェステルナ
ランチタイムが終わって、“虎の鰭”亭にはルティンとヴェステルナだけだ。 「暇なのか」 ルティンは言い、ヴェステルナは少し考えて「暇だ」と答えた。 結果彼女は、バケツ一杯の芋の皮むきを命じられたのだった。

時間 場所 オーリエル学院 登場人物 ルー
「おはようございます」 獣人種の少女ルーは、改造制服をかきあわせながらにこにこと挨拶する。 「おはよう、ルーちゃん」 同じ道行きになったエストリフォが挨拶を返してくれて、ルーはうきうきした。今日も頑張ろう!

時間 深夜 場所 色街・百合おばけ通り 登場人物 スカーレット
「知らないねぇ。ここは夢の館…娼館だよ? 盗人も殺し屋もおりませんとも。無粋なことはやめてくださいな」 スカーレットは乗り込んできた官憲の顎を撫でた。 「お客さんとしてなら歓迎だけどね。女の子がいい? 男の子でもそろえられますわよ?」

時間 場所 酒場・虎の鰭亭 登場人物 シェック/ ルティン
「閉めるのか?」 虎の鰭亭で料理をしていたシェックは、ルティンが店を早々に閉めようとしているのを見て仮面の下の目をぱちぱちした。 「あぁ、うん」 ルティンは頷く。 「最近物騒らしくて、店長が早めに閉めろって」 彼女は顔をしかめた。

時間 夕方 場所 カプノ・ドゥエイス 登場人物 アルタイル
「兄貴、今日は俺がおごりますよ」 魔香街で盗賊団を結成しているアルタイルは、妙に気が大きくなっている弟分に首を傾げた。 「羽振りがいいな。どうしたんだ」 「へへっ。ちょっとオイシイ仕事に噛みまして」 アルタイルは訝しんだ。

時間 昼間 場所 城外の街外れ 登場人物 ミサギ
ひゅっ、と風切り音を残して、鬼人種の戦士ミサギは木から木に飛び移りながら、据え付けた藁人形を切り飛ばした。 豹のようなダンスを終えて地上に戻り、枝を見上げる。 一つのこした藁人形に、ミサギは舌打ちした。

時間 場所 王立樹法研究院 登場人物 スクレ
王立樹法研究院に向かう途中でさえ、小人種の女性スクレは夢の中にいる。 彼女を運ぶのは、自身で作ったゴーレムだ。 がしゃーんがしゃーん、と、優雅な出勤を見せるスクラを咎めるものはいない。 慣れているのである。

時間 深夜 場所 エルディカ 登場人物 ゼフィランサス
エルディカ深部のその場所は、壁がわずかに青白く発光していた。 眠ることのない“青騎士”ゼフィランサスは、倒したノードスに腰を下ろし、兜の奥で目を閉じる。 薄れゆく記憶を、怒りと悲しみをかき抱くように。

時間 場所 酒場・虎の鰭亭 登場人物 リア・エイリコ/ シェック
同僚であるシェックに挨拶をして、獣人のリア・エイリコは大きなリュックを背負い直した。 虎の鰭亭での一日は今日もどじばっかりだったが、彼女の心は軽かった。 「うふふ!」 残った果物やくるみをたっぷり貰ったからだ。

時間 夕方 場所 西側・赤盾市場 登場人物 ラスグィル・ダルジェエリング/ レイ・セライン
「ただの物盗りですわ」 ラスグィル・ダルジェエリングは殺人現場で相棒に鼻を鳴らした。 「つまらない」 「ひど。めった刺しよ。刺し慣れてる」 「そうね。犯人は背が高くて足の大きさは32サル。他に仲の悪い仲間が二人…どうして解るか聞きたい?」

時間 場所 西側・赤盾市場 登場人物 シェルク・ウェスティン
いつもなら開いているはずの店が、昼になっても開いていない。 「お休みかな」 シェルク・ウェスティンはなんとはなしに足を止めた。そして眉を上げる。生臭い匂い。血の匂いだ。 シェルクは戸を叩いた。一体何が?!

時間 場所 オーリエル学院 登場人物 ファコン・ソルフィネア
ファコン・ソルフィネアは毎朝起きるたびに顔をしかめる。 オーリエル学院の男子寮やベッドはたいそうおんぼろであり、名門出身で優秀な彼にはふさわしくないと思えるからだ。 くそっ!

時間 深夜 場所 エルディカ 登場人物 ルイーザ
“迷宮”エルディカに昼夜はない。 破壊の樹法を受けたノードスが、ようやくその動きを止めた。 ルイーザが肩で息をしながら奥を見ると、別の黒い影が青い炎を引きながらこちらにゆっくりと向かって来る……。 長い夜になりそうだ。

時間 場所 酒場・宵闇の華亭 登場人物 ゲルマン・オフチーンニコフ
ゲルマン・オフチーンニコフの夜は忙しい。 特に深い時間になると、常連客の相手の他に酒の勢いで暴れたり店員に不埒な行いをしはじめる客を叩き出す仕事も加わるからだ。 しかしゲルマンは、この仕事を楽しんでいる。

時間 夕方 場所 職人街 登場人物 ヴォル
「はぁ? 来てない?」 浪人ヴォルは、最近様子がおかしいという飾り職人の男を訪ねた。しかしここ数日職場に出てきていないという。 「奴のカミさん、朝は普通に出勤してるって言ってたぞ。何か聞いてないか?」 親方も首をかしげるのみで、ヴォルは腕を組んだ。

時間 場所 シドリア大聖堂 登場人物 ジークヴァルト・クラウス・ディッペル
ジークヴァルト・クラウス・ディッペルは、お菓子をせがむ子供たちに昼寝を阻止されてしまった。子供たちの人気者である彼を廊下の影でアフィーネが悔しそうに見ているのに気づき、彼はにやりと笑って見せる。

時間 場所 王立樹法研究院 登場人物 エイカ・ロロノトリ
「……99、100!」エイカ・ロロノトリは、研究室に据えてある自作のトレーニング・ウェイトを持ち上げ、下ろした。ふーっ、と息をついて汗をぬぐうと、彼は今日の日課である研究の方に移る。

時間 深夜 場所 酒場・宵闇の華亭 登場人物 ノワ
フードの男は、血と火薬のにおいを漂わせていた。 ノワは油断なく腰のナイフの重みを確認した。 「俺は誰とも組まない。ましておまえとは」 ノワは身体のばねをためてフードの男に言った。 「灰色鼬」 男が鼻を鳴らす……。

時間 場所 カフェ・ド・エクス 登場人物 ウリエラ
錬金術師を名乗る黒いマントの女に声をかけられて、ウリエラは優雅に首を傾げた。 「錬金術の材料が欲しいんですかぁ? それなら組合に入れば……」 女は黙って銀貨の詰まった袋を見せる。代理で購入して欲しいというのだ。

時間 夕方 場所 住処 登場人物 エミリー
エミリーは昼間に読みかけた恋愛小説の続きを赤い顔で読み続ける。 外で読むのが好きだが、これは外では読めない……。

時間 場所 桜花広場 登場人物 メイ・アサーシャ
桜花広場は賑やかで、メイ・アサーシャは手にした短剣を投げ上げた。 五本の短剣を空中で入れ替え、回し、ぶつけ、踊らせる。 遊びに来ていた子供たちが、きらきらした目でメイの手元を見つめて手を叩いた。

時間 場所 西側・赤盾市場 登場人物 マロン
マロンはその日、宿で出す野菜の品定めをするために市場を訪れている。 「こっちはちょっと傷んでますね」 彼女の目を欺くことは難しい。 マロンは立派な蕪を選んで、宿まで配達を頼んだ。

時間 深夜 場所 シドリア大聖堂 登場人物 ヤルドレド
深夜。ある貴族の墓の前に、黒衣赤髪の青年が立っている。深い霧に沈む墓石に刻まれているのは、彼が半月前に殺した男の名。手向けられた花は彼の娘のものだろう。 暗殺者ヤルドレドはただ、それを見下ろしていた。

時間 夜間 場所 職人街 登場人物 ボルブ・ボルドリック・ボロボレイト
ボルブ・ボルドリック・ボロボレイトは一人、ボロボレイト武器防具装飾店の奥で持ち込みの甲冑に装飾を施している。 魔獣の毛皮で飾られた威圧的な兜を撫でて、彼はにんまりした。いい仕事をした。

時間 夜間 場所 カフェ・ド・エクス 登場人物 ノア/ ヘンリー・オーグスト
「へぇ、そんな方法で金と銀の合金を?」 「えぇ。かえって高くつきますけど」 カフェ・ド・エクスで出会った二人の錬金術師、ノアとヘンリー・オーグストは、それぞれの技術の話題で盛り上がった。

時間 夕方 場所 王立樹法研究院 登場人物 トビア・サンチェス
先日の鉱山で起きた爆発事故について、意見を求められた爆発物に詳しい樹法使いのトビア・サンチェスは、地図と使っていた火薬量を一目見て言った。 「こりゃ事故じゃあないなぁ。誰かがこのリストとは別の火薬を持ち込んだんだ」

時間 場所 アリーナ 登場人物 フィアマ・ソルフィネア
アリーナにやってきたフィアマ・ソルフィネアは、巨大な魔獣と戦う兎の獣人戦士に大興奮である。 「わたくしもアリーナで戦ってみたいですわ!」 彼女は鼻息荒く受付に行き、親の承諾書を求められて退散した。

時間 場所 住処 登場人物 シェルク・ウェスティン
騎士シェルク・ウェスティンの朝は早い。 毎朝、彼女は借りている長屋の裏で剣の稽古をしひと汗流した後、甲冑を付けて騎士になるべく善行のために外出する。 今日は町会のゴミ拾いの日だ……。

時間 深夜 場所 酒場・宵闇の華亭 登場人物 リズベット・ルー
「あんたには売れないよ」と、リズベット・ルーは売ろうとしていた薬をひっこめた。 適量なら薬になるが、一度に使えば検出不能の毒薬になる。 「病気の奥さんなんて、いないんだろ」 彼女が言うと、客は顔をしかめた。

時間 場所 裏町 登場人物 ヴェックマン
夜の裏町で、情報屋ヴェックマンはコインを数えながら言った。 「俺は情報屋ですぜ。あんたの知りたいことは教えまさぁ。もちろん、あんたが来たってことも、金を積まれれば売り物でさぁね」 相手である長身痩躯の中年男は薄く笑って頷いた。

時間 夕方 場所 ラ・メル・ソーン 登場人物 リッカ
ラ・メル・ソーンで働くリッカは人気の店員だ。 暖かい湯で心もほぐれたお客は、親しげに彼女に用を頼む。散髪、ブラッシング、お遣い……。 リッカはお客の間をちょこまかと走り回った。

時間 場所 桜花広場 登場人物 スズラン/ シュネーバル
スズランの周囲に人は少ない。 ゴーレムを遊び相手にする彼女は、邪悪ではないが危険な存在でもあった。 「やぁ、君もゴーレムで遊ぶのかい」 一人真鍮広場で遊ぶ彼女に、シュネーバルが声をかけた。 「僕もなんだ」 中年の男は無邪気に笑う……。

時間 場所 シドリア大聖堂 登場人物 アフィーネ
元気な子供たちの声がシドリア大聖堂に響く。 今日は子供たちに読み書きを教える日で、子供好きなアフィーネにとってはまさに週に数度の祝日であった。 彼女は一人一人、子供を抱きしめて教室に迎え入れた。

時間 深夜 場所 住処 登場人物 シャロン
帰宅したシャロンはぐったりとベッドに倒れ込んだ。こんなはずではなかった。酒場で夕食だけの予定だったのに、職人街の友人につかまってしこたま飲まされたのだ。 彼は泥のように眠った……。

時間 夜間 場所 酒場・たぬき屋 登場人物 ヴォル
その夜、たぬき屋の用心棒である浪人ヴォルは、以前助けた元盗賊の飾り職人の妻に相談事を持ち掛けられた。 「旦那…ウチの人が最近おかしいんです…。まさかまた盗人に…」 「まさかぁ…あいつは足を洗っただろう」 どうやら面倒なことになりそうだ…。

時間 夕方 場所 桜花広場 登場人物 アイリス=ローゼ
夕暮れ時、大通りの街灯の一つ一つに、雇われ樹法使いが明かりを灯してゆく。 アイリス=ローゼは、ほんのりオレンジ色の明かりに、小さな埃がきらめいているのを無感動に眺めた。 昨日も今日も、きっと明日も。

時間 場所 職人街 登場人物 ドロイ・トピアス
裁縫職人であるドロイ・トピアスは、アトリエにしている職人街の職場で、持ってきたおべんとうを広げた。 剣闘士である姉が作ってくれたもので、彼はその小箱にたっぷりのにんじんが入っているのを見て顔をしかめた。

時間 場所 西側・港 登場人物 エクス
エクス貿易商会の主であるエクスは、うきうきと小走りに西の商業港に走った。 伝書鳩によると、今日の朝には凪の海を越えて、彼女の商会の貿易船が戻ってくる手筈になっているのだ。 見たこともない品物と話を載せて!

時間 未明 場所 裏町 登場人物 メノウ
ソーンの夜を牛耳る裏町組合の世話役の一人であるメノウは未明、突然後ろから声をかけられた。 「よぉ、メノウ。相変わらずチビだな」 「…お前、灰色鼬…。戻ってたのか」 声をかけてきた長身の中年男は、にたりと笑った。

時間 夜間 場所 オーリエル学院 登場人物 エストリフォ
白王女エストリフォは、差出人不明の小さなかわいらしい箱が、寮の机の上に置かれているのを見つけた。メシュ・メシュの字で「仕掛けはないよ」とある。 「わぁ…」 中には、頭がぴょこぴょこ動くクマのおもちゃが入っていた。

時間 夕方 場所 カフェ・ド・エクス 登場人物 リーズ/ アルフレド
たまにカフェの手伝いに入ってくれるリーズを、アルフレドはそれなりに頼りにしている。彼女はお客に人気があるし、育ちが良くて礼儀正しい。 ただ気を付けねばならないのは、彼女の背負ったゴーレムだ……。

時間 昼間 場所 青銅広場 登場人物 クロエラ
そもそも師匠を探しているクロエラは、聞き込みまがいのことをすることも多い。 そんな彼女の行動と、根無し草の大道芸人であることが怪しく見えたのだろう。 妙にぴりぴりした憲兵の職質を受け、クロエラはげんなりした。

時間 昼間 場所 青銅広場 登場人物 クロエラ
そもそも師匠を探しているクロエラは、聞き込みまがいのことをすることも多い。 そんな彼女の行動と、根無し草の大道芸人であることが怪しく見えたのだろう。 妙にぴりぴりした憲兵の職質を受け、クロエラはげんなりした。

時間 場所 城外の街はずれ 登場人物 ルイーズ
家出中のルイーズは、朝のさわやかな光とともに目を覚ました。 目を覚ましたのは暖かなベッドではない。落ち葉を積んだ上で毛布にくるまった彼女は、消えかけた焚火の火を熾すために起き上がった。 今日も素敵な一日になりますように!

時間 未明 場所 酒場・宵闇の華亭 登場人物 ヨルダ
空が白みはじめた頃、ヨルダの時間は終わりを告げる。 一番鶏が鳴く頃にヨルダは宵闇の華亭を後にし、魔香街カプノ・ドゥエイスのねぐらに戻り、彼女はそこで、自由気ままと天涯孤独の中間を過ごすのだ。

時間 夜間 場所 赤盾市場 登場人物 ウィク・イグナイター
その少年は不運だった。 ウィク・イグナイターのポケットから、重みのある物体をすり取ったまではいいのだが、それについていたピンを残してしまった。 数秒後、少年は夜の通りの真ん中で炸裂した発光と轟音で気絶するのだった…。

時間 夕方 場所 六骨市場 登場人物 ルイ=シャルル・ド・ポラリス=ヘカテリオ
「若殿、チョイとお耳を」 六骨市場を警邏巡回していたルイ=シャルル・ド・ポラリス=ヘカテリオに、配下の町人が耳打ちした。 「灰色鼬が街に戻ってるってぇ噂で…」 数年前に捕り逃がした盗人だ。ルイは片眉を上げた。

時間 昼間 場所 ラ・メル・ソーン 登場人物 フィリアス
予想以上に長引いたエルディカ探索から戻ったフィリアスは、自宅よりも先にこの公衆浴場ラ・メル・ソーンにやってきた。 日の差さない“迷宮”の埃や得体の知れない泥を落としたい!

時間 場所 職人街 登場人物 ダイン
見習い職人ダインは、毎朝早くから鍛冶場にやってくる。簡単に掃除をし、どきどきしながら火を熾しておくのだ。 そこに、かつての裏町の仲間がやってきた。 「実はもめごとがあって……」 ダインは選択を迫られる。

時間 未明 場所 城外の街はずれ 登場人物 フラーニ
明け方、扉が開く音に、フラーニは目を覚ました。 不自由な身体を起こそうとする彼女を、入ってきた男がそっとまた横たえる。 「ごめん、起こしたかな」「どこに行っていたの」 彼女の問いに、彼は微笑んで首を振った。

時間 夜間 場所 裏町 登場人物 ヴァリュー
薬の売買のために裏町にやってきたヴァリューは、少年たちと言ってもいい若い連中が集団で喧嘩をしているのを見つけた。 とりあえず刃物を振り回す様子はなく、ヴァリューはひとつ肩をすくめるにとどめた。

時間 夕方 場所 酒場・たぬき屋 登場人物 マリアンヌ・フィケ
亡き夫から受け継いだ酒場“たぬき屋”は、マリアンヌ・フィケの城だった。 ごく一般的な庶民向けの居酒屋で、これといって名物があるわけではないが、しかし彼女は、この店とここに集まるお客を愛しているのだ。 今日も彼女の城に、常客たちが訪れる…。

時間 昼間 場所 虎杖門 登場人物 ニレル・ナタン
近くの採掘場で火薬の誤爆とみられる崩落事故があったらしい。 門には怪我人が並び、仮設の診療所が開かれている。 ニレル・ナタンは怪我人の間を飛び回り、素早いが的確に応急処置を施していった。

時間 場所 真鍮広場 登場人物 ルミア・バリシス
深酒の後のルミア・バリシスは毎度後悔する。今朝も彼(彼女)は、ゴミ捨て場から身を起こした。 「いかん…これから水浴びして…服を…かわいくしなくては…」 彼女(彼)は愛刀を杖によろよろと立ち上がった。

時間 深夜 場所 エルディカ 登場人物 ミサギ
腕試しのためにエルディカに一人踏み込んだミサギは、三体目の“死にぞこない”を始末した。 孤独を選んだのは自分だ。 ミサギは向こうの通路から元冒険者風の“死にぞこない”が殺到するのを見た。 ああはならない。

時間 夜間 場所 酒場・虎の鰭亭 登場人物 ギネヴィア
武装旅団に依頼され護衛としてしばらくソーンから離れていたギネヴィアは、久々に行きつけの“虎の鰭”亭で膨らんだ財布を軽くした。 …でも全員に奢ったのはやり過ぎだったかもしれない。

時間 夕方 場所 オーリエル学院 登場人物 オルヴァ
窓の少ない図書館の数少ない明り取りの窓から、調べものに飽きたオルヴァはひょいと顔をのぞかせた。 下校中の学生たちが、楽しそうに歩いている。 …数日後「誰もいないはずの図書館の窓に浮かび上がる顔」という怪談が生まれた。

時間 昼間 場所 桜花広場 登場人物 デュリン/ アルメル
沢山の人でごった返す桜花広場に、ずしんずしんと重い音が響く。 デュリンの連れたゴーレムのゴーちゃんだ。 ぎょっとして振り返る人々をよそに、彼女はアルメルのおままごとのようなお菓子露店を見つけると、興味津々に近づいた。

時間 場所 職人街 登場人物 アザミ
鬼人種の錬金術師アザミは、不意に鼻をひくつかせて立ち止った。アザミにとっては嗅ぎ慣れているが、街中ではあまり匂わない香り。 すれ違った長身の中年男性が漂わせていたのは、火薬のにおいだった。

時間 深夜 場所 桜花広場 登場人物 ナギ・ルーシプルムス
ナギ・ルーシプルムスは桜のつぼみを眺めた。 月の光が天枝の影を落とし、昼間はまぶしく騒がしいこの広場を幻想的な場所に変えてくれている。 白くて長い耳が夜風に揺れて、彼女は夜の散歩を続けるのだった。

時間 夜間 場所 酒場・宵闇の華亭 登場人物 ヒルデガルト・リーデルシュタイン/ トニョ・ベルトラン
ヒルデガルド・リーデルシュタインは、トニョ・ベルトランとともに、“宵闇の華”亭で夕食を摂ったのだが、どうもあまり美味くない。 二人は文句を言うでもなく、黙々とそれを片付けた。

時間 夕方 場所 西側・赤盾市場 登場人物 キキ・テリヤ・ニートカ
服飾に携わるキキ・テリヤ・ニートカは、熱心に緑色のチュニックを勧めた。 「これ、襟のところの切り替えしにレースを使っていまして……」 相手はちょっと太めの貴族で、これなら隠すより貫録を出した方がいい。 彼女は自分のセンスと裁縫に自信があった。

時間 昼間 場所 職人街 登場人物 イオナ・ロウグラ/ ノシュマン
盗賊イオナ・ロウグラは、“仕事”に向かう途中の鍛冶屋で足を止めた。見れば若い職人たちが仕事に精を出している。憧れの目でそれを見るイオナだったが、「興味があるのかね?」と、店主のノシュマンに話しかけられ、飛び上がって逃げ出したのだった。

時間 場所 アリーナ 登場人物 アキレァ
今日は剣闘の試合がある。アキレァは威風堂々アリーナに向かい、途中で手を振ってくれるファンに手を振り返した……途中で立ち止まり、ファンの持っていた骨付き肉を指差す。 「それ、もらっていいかな?」

時間 深夜 場所 王立樹法研究院 登場人物 シエラ
シエラは深夜、樹法研究院の屋上に上がって星を眺めた。 星の巡りは未来を予測する手助けになると信じるシエラは、分厚いノートに星の配置を書き記す。

時間 夜間 場所 貴族街 登場人物 エレナ・ウォレス
エレナ・ウォレスの屋敷のあちこちには、彼女のために水槽が据えられている。 留守がちな父とメイドの三人暮らしで持て余し気味なお屋敷だが、エレナにとっては憩いの我が家なのだ。

時間 夕方 場所 赤盾市場 登場人物 ラバンニャ
ほとんどの市場は店じまいを始めている。 明かりが灯っているのは酒場やレストランばかりで、一匹狼の調毒士ラバンニャには、すこし居心地が悪い。 彼女はタバコをくゆらせながら、待ち合わせていた売人を待った。

時間 場所 オーリエル学院 登場人物 ミニジン
オーリエル学院で教鞭をとるミニジンは、昼食の最中に突然たちあがった。 一緒に食べていた生徒がいぶかしむが、ミニジンは彼女にこたえず持っていたナイフで、食堂の真新しい机にいきなり数式を刻み始めた……。

時間 場所 王立樹法研究院 登場人物 アステール
休み明けのアステールは少し遠い樹法研究院まで走って通勤する。樹法に関しては天才と名高い彼だが、あえて樹法を使わず走る。 もちろん朝には牛乳も飲むのだ。

時間 深夜 場所 住処 登場人物 ラスグィル・ダルジェエリング/ レイ・セライン
「ロジィ。反省会するわよ」 泥で汚れた顔をぬぐって、レイはソファに帽子を叩きつける。 「楽しかったでしょう? 楽しみは人生に欠かせないものである」 ラスグィル・ダルジェエリングは自分のミスを誤魔化した。

時間 夜間 場所 城外の街外れ 登場人物 クロエラ
今日はちょうどいい宿が見つからなかった。クロエラは街外れの木立の下に敷物を広げ、落ち葉を集めて着火の樹法で火を熾し、大道芸で得たパンをあぶる。 ついでにお茶も淹れようか。

時間 夕方 場所 六骨市場 登場人物 ルルバ
小人種の樹法使いルルバはロープやランタンの油を品定めした。陽気でのんきな彼女も、決して“迷宮”エルディカをなめてかかっているわけではない。 「これ、いくらだっちゃ?」 彼女は商談という戦いに臨んだ。

時間 昼間 場所 裏町 登場人物 ラスグィル・ダルジェエリング/ レイ・セライン
同居人ラスグィル嬢にとって、ティータイムは優雅な自分を“演出”するために欠かせないものなのだ、と、レイは認識していた。 しかし、まさに悪党を追い詰めようという時にもお茶を欲しがるのは、全く理解できない!

時間 場所 軍事拠点 登場人物 ライル・クロイツァー
騎士ライル・クロイツァーは兵士たちに号令する。 いざとなれば彼らを率いて戦う責務があるのだ。訓練には手を抜けない。 「でも少し真面目すぎるだろうか……」 彼は昨夜読んだ“部下の掌握術”なる本を反芻した。

時間 深夜 場所 城外の街外れ 登場人物 ノダ
街外れの住処で、元盗賊のノダがにまにましている。 自宅にこしらえた地下室には彼女が収集した武器が保管されており……。 「おっと」 彼女は近づけ過ぎた蝋燭を慌てて遠ざけた。

時間 夜間 場所 色街・百合おばけ通り 登場人物 シヅキ
「覚えてやがれ!」と逃げていくちんぴらどもを見送って、シヅキは肩をすくめた。 彼はただの用心棒。連中を軽く“なでてやった”ことなど、いちいち覚えていられない。

時間 夕方 場所 城外の街外れ 登場人物 エリク・ヤヌシュ
エリク・ヤヌシュは短く息を吐いて呼吸を整えた。視線の先には銀色の毛並みを持つテン。手には単弓。エリクの枝角はまるで彼が隠れている茂みの一部のよう。 エリクは目を細めた……。

時間 昼間 場所 城外の街外れ 登場人物 キャンデロロ
動く水の「タプタプ」を操るキャンデロロにとって、空き巣に入るくらいお手の物だ。仕事に出て留守になっている家の錠前を外し、中に入る。 嬉しいことに、食卓にスープ鍋が出しっぱなしだった。

時間 場所 職人街 登場人物 フクマル
職人街の飲食店に求められるのは、やはり量と早さだ。 フクマルは朝早くから押し掛ける気の短い職人たちに、次々と朝食を出してゆく。ただ、量と早さ以上に喜ばれるものもある。 笑顔だ。

時間 深夜 場所 ゴルゴーナ図書館 登場人物 サイウォー・ドレシス
サイウォー・ドレシスは樹法で灯した明かりを掲げた。ゴルゴーナ図書館は暗く、闇に満ちている。しかし彼は得意げに鼻を鳴らした。 「隠し部屋がどこかにあるはずなんじゃ……」 彼の探索は続く。

時間 夜間 場所 カプノ・ドゥエイス 登場人物 アルタイル
「こっちだ!」 アルタイルは路地のごみに身を隠して、逃げる仲間に声をかけた。追ってくる兵士から、仲間と共に素早く身を隠す。 「間抜けめ。捕まるかよ」 彼はにやりと笑った。

時間 夕方 場所 六骨市場 登場人物 ネオーマ
夕暮れ時、早く店を閉めたい店主の対応が雑になっていくのを、ネオーマは根気よく待った。材料の仕入れは安い方がいい。 「いいだろ、ひとつ銀貨四枚で」 ネオーマは値切りに手を抜かない。

時間 昼間 場所 真鍮広場 登場人物 ノエル/ ヘンリー・オーグスト
真鍮広場での軽食売りはこの時間が一番の書き入れ時。料理人ノエルは、しっぽをくわえる暇もない。 朝から座り込んでいたヘンリー・オーグストは、とうとう売れない露店を放り出して、ノエルの店に並ぶのだった。

時間 場所 シドリア大聖堂 登場人物 ジークヴァルト・クラウス・ディッペル
ジークヴァルト・クラウス・ディッペルはいつものように礼拝を済ませると、子供たちに読み書きを教えている教室をのぞきに行った。 「ジーちゃん先生だ!」と、子供たちが駆け寄る。 袖のお菓子を目当てに。

時間 深夜 場所 市場 登場人物 ムツラ
夜陰に紛れ、ムツラは市場の大店に向かった。ここが今夜の仕事場だ。ハイヒールのまま音もなく裏口に忍び寄ると、ポケットから針金を取り出す。 「さぁ、いい子にしててね……」 ムツラは錠前に語り掛けた……。

時間 夜間 場所 酒場・一角獣の森亭 登場人物 ヨキ
貴族同士のやりとりにも暴力はつきまとう。秘書として後ろに立っていた獣人種の戦士ヨキは、雇用主がすごまれたのを見てボディガードとして前に立った。 散るは微笑か鮮血か。

時間 夕方 場所 カフェ・ド・エクス 登場人物 ルルク・シェンツァ
ルルク・シェンツァは、引きこもっているカプノ・ドゥエイスの自宅を抜け出し、珍しく港近くのカフェ・ド・エクスにやってきた。
「甘いものは頭にいいんだ」彼女はそううそぶいて、砂糖菓子をいくつか購入する

時間 昼間 場所 アリーナ 登場人物 レビィア・トピアス
今日最後の試合で、レビィア・トピアスは猛り狂う巨大なカミツキガメと対戦した。熱狂する観客の前で、“鮮血の赤兎”は見事カメをひっくり返し大勝利。カメがウサギに勝つのはお話だけで沢山だ!

時間 場所 城外の街外れ/朝 登場人物 カアラ/ ルディ
“呪腕の”カアラは街中で夜を明かさない。彼女は連れの少女をともに街外れで悪夢に目覚めた。いつものノードスの夢だ。慣れてはいけない。心配そうにする少女を右手で押しのけ、カアラは起き上がった。


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時間 深夜 場所 虎の鰭亭 登場人物 ギネヴィア
ごく健全な酒場である“虎の鰭”亭は、料理も酒も安くてうまいが閉店時間が早い。追い出されたギネヴィアは背中の大剣をゆすると、飲み直すために“宵闇の華”亭に向かうのだった。

時間 夜間 場所 宵闇の華亭 登場人物 ノワ
夜は盗賊ノワの時間だ。宵闇の華亭で“手遊び”をするつもりはないが、しかし耳は立てておくべきだろう。 頭を突き合わせてひそひそ話す男たちの話を盗み聞くために、ノワは影のようにその背後に忍び寄った……。

時間 夕方 場所 住処 登場人物 ダイン/ アリミナ
「こんなの、何に使うんスか?」鍛冶師見習いのダインは一抱えもあるような籠手を、マントの美女に引き渡した。受け取ったアリミナは微笑むと、店の外に停めてある自身のゴーレムを指してみせ、ダインは息をのんだ。

時間 場所 城外の街外れ 登場人物 アメリア
今日は天気がいい。アメリアは家の近くの森に散歩に行こうとしたところで、お父さんに「危険だからやめろ」と呼び止められる。アメリアはぷっと膨れると、立てかけてあった大斧をかついでみせた。

時間 深夜 場所 住処 登場人物 イスラ
錬金術師の卵であるイスラにとって、深夜は貴重な勉強時間だ。昼間は師匠にくっついて下働きに忙しい。「あたしだってすぐ師匠みたいになるんだから……」イスラは呟いて、教科書に垂れたよだれをぬぐった。

時間 夕方 場所 虎の鰭亭 登場人物 エルルカ/ ルティン
下校するエルルカは学院の友達と笑顔で別れると、アルバイトをしている“虎の鰭”亭に向かう。そつなく明るくこなしているが、彼女はあの店のルティンが苦手だった。なんとなく、心を見透かされる気がして。

時間 日中 場所 城外の街外れ 登場人物 ルシェン
薬売りのルシェンは相棒の獣であるミケを伴って、街外れの森を散策していた。「青い花……これですね」ぱらぱらと手帳をめくりながら、ルシェンは鎮静効果のある花をいくつか摘んで鞄にしまいこんだ。

時間 場所 真鍮広場 登場人物 カイル
市場の仲買人から肉を仕入れると、カイルは屋台を引いて真鍮広場に繰り出した。エプロンをかけ、炭を熾し、肉に串を打つ。準備が出来て、カイルは声を張り上げた。「さぁいらっしゃい! おいしい串焼きだよ!」

時間 場所 宵闇の華亭 登場人物 アラワク
日が昇り街が目を覚ますころ、獣人アラワクの一日が終わる。酒のブレンド研究に余念のない彼女は、試作品をすべて飲み干してしまう。店の片付けも早々に、彼女は気分良く服を脱ぎ捨てて布団に潜り込むのだった。

時間 深夜 場所 住処 登場人物 ベルゼ・カロン
ベルゼ・カロンの個人診療所“ラズライト”には、しばしば厄介な客が訪れる。今夜もそうだ。大きな刀傷を受けた鬼人種の男は、銀貨を一山投げてうめくように言った。「何も聞くな」と。ベルゼには慣れたものだが。

時間 夜間 場所 宵闇の華亭 登場人物 ブラックフォックス
ブラックフォックスは依頼人を品定めした。「殺すのか」「いや、腕を折るだけでいい」依頼人は袋を押してよこす。彼女はそれを右手で開いて中を見た。金貨だ。「息子の出世がかかっている」彼女は鼻を鳴らした……。

時間 夕方 場所 住処 登場人物 ハノワリ
「それじゃ、私は仕事に行くから、留守番しててね」七人の弟妹に夕食を食べさせ終えたエニマは、夜の職場である“宵闇の華”亭に向かう。「いい? 知らない人が来ても扉を開けない事!」「はぁーい」

時間 日中 場所 赤盾市場 登場人物 ハノワリ
ハノワリは西側の赤盾市場をぼんやりと流すように歩いていた。特に何か買うものがあるわけではないが、彼はこの雰囲気が好きなのだ。

時間 場所 オーリエル学院 登場人物 エストリフォ
白王女エストリフォも、このオーリエル学院の中では一人の学生に過ぎない。昼下がり、昼食のサンドウィッチとりんごでおなかの膨れた彼女は、古典の授業中にうっかり居眠りをし、こっぴどく叱られるのだった。

時間 早朝 場所 軍事拠点 登場人物 ガルム・ウォレス/ ヤエ
獣人種の将校ガルム・ウォレスの朝は早い。誰よりも早く目覚め、彼は屋敷の庭で日課の走り込みと素振りを行う。終わるころにはメイドのヤエが着替えを持って来てくれる。家族のため、彼は鍛錬を欠かさない。

時間 深夜 場所 エルディカ 登場人物 アリミナ
迷宮エルディカの内部で夜を明かす羽目になったアリミナは、自作のゴーレムにくくりつけた鞄から食料を出し、加熱機能をつけなかったことを後悔した。暖かいコーヒーを淹れることができたらどんなによかったか!

時間 夜間 場所 王立樹法研究院 登場人物 トビア・サンチェス
トビア・サンチェスは泊まり込みが決定した。いくつかの樹文を組み合わせたあたらしい樹文が、どうやら何らかの意味を持ちそうなのだ。「酒ができるといいんだが」と、彼はうそぶいた。

時間 夕方 場所 城外の街はずれ 登場人物 ウリエラ/ アルフレド
ウリエラは美しい白髪をなびかせてカフェ・ド・エクスを出ると、住み慣れた街外れの自宅に戻った。アルフレドによって綺麗に整頓されたカフェと雑然とした我が“ごみ屋敷”の差は、あまり気にならない。

時間 夕方 場所 城外の街はずれ 登場人物 ウリエラ/ アルフレド
ウリエラは美しい白髪をなびかせてカフェ・ド・エクスを出ると、住み慣れた街外れの自宅に戻った。アルフレドによって綺麗に整頓されたカフェと雑然とした我が“ごみ屋敷”の差は、あまり気にならない。

時間 昼間 場所 桜花広場 登場人物 ルシェン
桜の舞い散る桜花広場では、どうやら薬売りの露店は場違いだったようだ。全く売れる気配のない便秘薬や毛生え薬を、ルシェンは薬箱にしまい込んで立ち上がった。

時間 夜間 場所 たぬき屋 登場人物 ヴォル/ シェルク・ウェスティ
浪人ヴォルは、酒場たぬき屋で用心棒をしているが、何事も無ければただ飯喰らいである。
そして今夜はどうやら、ただ飯の日らしい。
のんびり足を組む彼を、シェルクが白い目で見ている。



illust.moryo


時間 夕方 場所 虎の鰭亭 登場人物 メイ・アサーシャ
メイ・アサーシャの一日は散々だったが、気を取り直しすために入った“虎の鰭”亭のディナーですべてを許す気になった。
「おにくおいしい!!」




この世界で起きる物語を紡いたオリジナルノベルが表示されます。
こちらの内容は「不定期」に隔週くらいに更新されます。




●エストリフォの“まほう”
【主な登場人物】 トビア・サンチェスエイカ・ロロノトリシエラオルヴァファコン・ソルフィネアエルルカルーリーズエストリフォ(NPC)ミニジン(NPC)
 王立樹法研究院からオーリエル学院に、樹法の基礎を教えるべく講師が招かれる。
 樹法とは、他のあらゆる技術と同様に決して万能の力ではないのだ……。



●盗賊たちの奸計
【主な登場人物】 アルメルハノワリノアクロエラヴァネッサ(NPC)メノウシヅキノワブラックフォックスミーシャ
 盗賊まがいの仕事をするヴァネッサは同じ裏町組合所属のメノウと会合をする機会を得る。
 それにはとある事情があり、いくつもの隠された意図と野望が隠れ潜んでいた。



●とさかの騎士
【物語舞台】城外の街はずれ
【登場人物】 シルトニョヒルデガルトマロンアメリアラバンニャノダキャンデロロ
 最強の騎士を目指す獣人種の少年トニョは剣の訓練に余念がない。
 ある日、いつものように訓練に繰り出した彼は、白い翼の少女と出会うが……。



●街外れの災難
【物語舞台】城外の街はずれ
【登場人物】 ルイーズブラックフォックスアーベン
 家出中のお嬢様であるルイーズは、生活のために知り合いの紹介で護衛の仕事をもらうことになった。
 依頼者に会うために待ち合わせ場所へ向かった彼女は、そこでどんなことが起きるか知らない。



●宵闇の騒動未遂
【物語舞台】酒場・宵闇の華亭
【登場人物】 ムツラアラワクチノ
 夜の酒場。侵入盗を働こうと情報を収集するつもりの女が出会ったのは、奇妙で怪しい小人種の女。
 カウンターの向こう側で出会いを見たバーテンも含めて、その邂逅が静かに終わるとは思っていなかった。



●幻想源樹観察塔
【物語舞台】王立樹法研究院
【登場人物】 エレナ・ウォレスミリアルド・ロンズ=シアンクラウン
 知の結晶にして世の不思議。樹法の神髄を見極めんと設立されし王立樹法研究院。
 研究の末に現れた、秘密の術を求めんとして、若き貴族が戸を叩く……。



●奇妙な魚料理
【物語舞台】酒場・虎の鰭亭
【登場人物】 ルシェンシェックヴェステルナルティン
 ソーンの港には毎朝新鮮な魚が卸されるが、その調理は料理人の腕にかかっている。
 そしてさまざまな人種や地方人の入り乱れる双子都市ソーンは、食においても文化の坩堝なのだ。



●おまけのクリーム
【物語舞台】カフェ・ド・エクス
【登場人物】 ルミア・バリシスウリエラヘンリー・オーグストアルフレドエクス
 もしあなたが噂好きなら、冒険商人エクスの経営するカフェ・ド・エクスに行くべきだ。
 カウンターのスツールで聞き耳を立てれば、双子都市ソーンの人々の面白い話が聞けるだろうから。



●ある医師の冒険
【物語舞台】遺失迷宮都市エルディカ
【登場人物】 アザミアリミナドクトル・ハニィマシュールルバサヤ
 双子都市ソーンの”迷宮”エルディカは、財宝のみならず、研究者たちにとっても宝の山。
 だが恐るべき罠と守護者たちを乗り越える冒険には、信頼し合ったかけがえのない仲間たちが必要なのだ。



●双子都市の“迷宮”エルディカ
【物語の主な舞台】遺失迷宮都市エルディカ
【登場人物】黒騎士
 双子都市ソーンの地下に存在する源樹の根。そこは封印された”迷宮”である。
 そこには無限の富と神秘と未知と、そして恐怖が、訪れる愚か者どもを待っているのだ。



●“白百合の両翼”オーリエル学院
【物語の主な舞台】オーリエリル学院
【登場人物】白王女エストリフォ、メシュ・メシュ
 オーリエル学院の白く美しい塔は、両翼を広げて未来を担う入学者を歓迎している。
 鎖につながれた王女の、ささやかな願いを隠して。



●湯けむりの鍵
【物語の主な舞台】大浴場ラ・メル・ソーン
【登場人物】シェルク・ウェスティン
 陰謀と神秘の街・双子都市には、いたるところに冒険の種が転がっているものだ。
 それは例えば、大浴場“ラ・メル・ソーン”でのくつろぎのひとときにも。



●消えた樹法具事件
【物語の主な舞台】カフェ・ド・エクス
【登場人物】レイ・セライン、ラスグィル・ダルジェエリング
 外洋航海技術が発見され、交易路はおおいに広がった。異国のお茶、希少品、嗜好品。
 しかし持ち込まれるものはいいものばかりではない。ときには恐るべき犯罪の種も……。



●シドリア大聖堂の女司祭
【物語の主な舞台】シドリア大聖堂
【登場人物】アフィーネ
 源樹教会大聖堂。人々は、素朴な祈りを捧げるために、この巨大な聖堂に集まる。
 そこではすべての生命は平等なのだ。



●黒王女の休日
【物語の主な舞台】虎の鰭亭
【登場人物】黒王女ヴェステルナ、ルティン
 双子都市ソーンに君臨する王女の片割れ、黒王女ヴェステルナには趣味があった。
 身分を隠して街を歩けば、街や人は違った表情を見せてくれる。



【注意事項】
物語は順次追加を予定しています。
ノベルへの登場は無料サービスとなり、登場はランダムとなります。
公開された内容への要望及び調整はお受け付け出来ませんので、ご了承頂けるようお願いいたします。